赤ちゃんがいるからこそ必要な「夫婦の会話」
赤ちゃんがいるからこそ必要な「夫婦の会話」
「産後クライシス」という言葉を聞いたことはありますか?出産後2~3年の間に夫婦仲が悪化する現象を言います。NHKでこの現象が特集されたことをきっかけに言葉が広まりました。
初産の場合は特に、産後の生活は未知のもの。初めての育児と出産後の回復しない体とで思うような生活を送れず、ちょっとしたことで夫婦のあいだに溝ができてしまいがちです。
通常の状態だったら少し話すだけで解決することでも、会話する時間をなかなか作れない産後ではあっというまに関係性の悪化につながってしまうこともあります。
「産後」は特別な時期
出産のことは二人で勉強していても、産後のことは想像していなかったというカップルも多いです。おなかが大きくなる妊娠中は特別に感じますが、赤ちゃんを迎えた産後は、実は出産前よりもさらに特別な時期。
赤ちゃんに合わせて生活リズムは乱れ、常に睡眠不足がち。日を重ねるごとに時間も心も余裕がなくなり、たとえ仲の良い夫婦であっても「言わなくてもわかってくれる」という産前の感覚はなかなか通用しにくくなります。
対話しながら物事にあたる習慣を
あなたのチームで、仕事の締め切りが近くヤマ場である状態を想像してください。状況を細かく確認し、やることを明確にしなければ、前には進めず、突発的な出来事にも対応できません。言ってみれば産後の生活はこのような状態と同じです。
妻の体はまだ回復していません。心の状態も普通とは違います。仕事の締め切りが近くテンパっているチームメンバーを想像しましょう。その人の状態をきちんと見て、しっかり対話することがまずは大切になります。
出産準備は二人で対話をしながら物事を進めていく良いトレーニング機会です。産後クライシスに陥らないよう、出産前から二人での対話を心がけましょう。
妻へ
イライラしたときはつい「自分のことは自分でやって」「ストレスを与えないで」などと感情的に言ってしまいがち。イライラをためてしまう前に、具体的に何に困ってどうしてほしいのかを話し合う習慣を身につけましょう。
夫へ
産後の妻は特別な状態。会話を望むのは「受け止めてほしいだけ」という場合も出てきます。まずは妻と顔を合わせてゆっくり会話する習慣を身につけましょう。
(監修: NPO法人マドレボニータ)