この時期だけ!新生児あるある

この時期だけ!新生児あるある

新生児期、また、小さな赤ちゃんの間しか見られない身体的特徴があります。人体の神秘も感じる「原始反射」など、好奇心を刺激される新生児あるあるを紹介します。

生まれてくるまでの楽しみに、生まれてきたら、よく観察してみてください。

頭に“ベコベコ”がある!

新生児の頭(頭頂部より少し前側)をそーっと触ってみよう。ベコっとしているところがあるはず! 新生児は頭蓋骨の骨と骨との間があいていて、一番大きくあいている隙間がこの「大泉門」です。力むと膨らんだり、鼓動にあわせて動くこともあるとか。

赤ちゃんがおなかから出てくるとき、頭蓋骨の骨と骨を重ねて産道を通りやすくします。この隙間があるからからこそ、頭蓋骨を重ねられたわけです。「大泉門」が完全に閉じていくのは2歳くらいと言われています。

ぼんやりな目は何を見ている?

新生児の顔を見ると視点が合っていないような印象です。生まれたては視力がまだ未発達で、約30~40cmくらいのところしか焦点が合いません。それは、授乳の際に母親の顔を確認できる距離とも言われています。妻が授乳時はもちろん、夫のミルクでの授乳でもしっかり目を合わせてくれるはず。

ぎゅっと握ってくれる小さな指に感動!

赤ちゃんの手のひらに指を入れると、ぎゅっと握ってくれます。きっと、妻も夫も、この瞬間になんとも愛おしい気持ちになっているはず。これは手に触れたものを握ろうとする「原始反射」(赤ちゃんに見られる反射で、成長とともになくなる)です。

足の裏にものが触れたときも、足裏がぎゅっとなります。かわいらしい反応なので、ついやってしまう新生児あるあるです。

すでにおっぱいの吸い方を知っている

乳首が口にふくまれるとともに、吸いついて、ゴクゴクとおっぱいを飲むのも「原始反射」です。おなかが吸いているときは、指を口にふれてみると吸いつくようなしぐさを見せるときもあります。赤ちゃんが生まれてすぐに母乳という栄養をとるために必要な本能です。

首と体はぐにゃぐにゃしている

新生児はまだ首がすわっていません。体もぐにゃぐにゃしています。脳が未発達なため、体全体が柔らかいのです。体に対して頭が大きいので、とくに首まわりを注意しながら包むように抱っこします。

腕はW、足はM

赤ちゃんが寝ていると腕はひじが曲がって上がっていてW字に、足は曲がってM字になっています。これが赤ちゃんの自然な状態。幼児になってもひじを曲げて上に上げて寝ている子も多いです。

ちなみに赤ちゃんの足は、へん平足です。足裏のアーチは成長とともにできていきます。


(監修: 埼玉医科大学総合医療センター 総合周産期母子医療センター教授 加部 一彦 先生)