理想の産褥スペースって?
産褥期は静養が必要。妻が家中あちこち動き回るのは厳禁です。この時期にきちんと静養できないとツケはあとからやってきます。里帰り出産の場合でもマイタウン出産の場合でも、産褥期を安静にして過ごすためのスペース作りはとても大切です。
特に里帰り出産の場合、「実家だから大丈夫」と思わずにご家族と事前によく相談してスペースを用意しましょう。
ポイントは布団のまわりにすべてをセッティングすること
起き上がるのは授乳とトイレと食事のときだけ
階段の上り下りはもってのほかです。産褥スペースはトイレと同じ階に整えましょう。食事や授乳の際もできるだけ移動が少ないように心がけて。
人の声が聞こえる安心感を
何も音がしない部屋に一人でいると孤独を感じてしまう場合も。リビングの横など、人の気配を感じやすい場所を選びましょう。
必要なものは手の届く範囲に
妻が動かなくて済むように、必要なものは布団のまわりにすべてそろえてしまいましょう。
- 赤ちゃんのお世話グッズ
- 母子手帳と授乳記録のための筆記用具
- 妻のケアをするメディカルキット
- タオル
- 飲み物
- 軽食
- 電話
- ゴミ箱
- 着替え
トイレや食事に妻が立つ際に、足元に邪魔なものがないようチェックしましょう。必要なものはコンパクトに収納して、取り出しやすい状態に。また、ゴミや着替えた後の洗濯物を片付けるタイミング(曜日や時間)を、夫や産褥期をサポートしてくれる方と打ち合わせをしておくことをおすすめします。
飲み物や軽食を常備しよう
冷たいものは身体を冷やすので控えましょう。マグカップやコップなどはなるべく軽くて丈夫なものを。授乳するとおなかが減ります。簡単につまめるおにぎりなどを手近な場所に常備して。
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産褥スペースは赤ちゃんスペースも考慮して考えましょう。別記事「生活スタイル別赤ちゃんスペースの作り方」を参照ください。
妻が沐浴させるときは
産褥期の間は妻以外が赤ちゃんを沐浴させることが望ましいですが、妻が行わなければならない場合、毎日の沐浴は一番の身体的な負担になります。
この場合、沐浴スペースと産褥スペースは同じ階にあることが望ましいです。沐浴に浴室ではなく、洗面台や台所のシンクを使うなど工夫しましょう。シンクでベビーバスを利用すると、中腰にならないで済んだり、準備や後片付けが簡単にできるなど、妻の体への負担が減ります。
夫へ
後片付けを夫がやるだけでも、妻は助かります。沐浴時間に在宅できない場合は、「後片付けはやるよ」と一声かけてあげて。
(監修: 杏林大学 保健学部 准教授 佐々木 裕子 先生)